振り払おうとしたのは、周りが信じられなかったから
怖くなったから
「・・・・・・・・・期待、させんなよ・・・・・・」
滝の言葉はすごく嬉しかった。
どう見ても自分のほうが不利なのに自分を信じてくれて。
友達だから当たり前だと言わんばかりの態度。
だけど、だからこそ怖くなる。
信じて、裏切られたら?
信じていいのか?
信じたい
信じられない
「滝も、心の中では・・・オレのこと、疑ってんだろ?」
疑うのが当然なんだ。
だって、誰もその現場を見ていないんだから。
本当のことなんて、誰にもわからないんだから。
「そんなこと言って、どうせ・・・俺から離れてくんだろ・・・?」
機能まで笑いあってた彼等からの冷たい視線。
かけられる声は普段とまったく違うもの。
「・・・・・・だったら・・・・・・期待なんて、いらない・・・・・・ッ!」
「・・・ちょっと、岳人?今のオレの話聞いてた?」
滝は怒ったような声で岳人に話し掛けた。
「オレの話の何処をどう聞いてそんな事言うの?
オレがいつ岳人を疑った?
離れていくなんて一言でも言った?
岳人、いつもオレが言ってるでしょ?
嫌いな教師の言葉も汚い大人の言葉も信じなくて言いから、オレの言葉だけは信じろって。
信じろよ!
なんで信じないんだ!
オレは、そんなに信頼できないのか!」
「・・・・・・信じて・・・・・・いい・・・・・・?」
静かに頬を伝う涙。
それは裏切られるのが怖いからではなく、滝を信じたいんだと言う希望。
滝は岳人を招き止せ、抱きしめた。
「最初から、そう言ってるだろ」
だけど振り払えなかった
握った手が、とても暖かかったから
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