犯した罪








周りは堕ちた天使を気にもとめない





















『アンタが誰に言おうと構いませんよ』

『それで傷つくのって、結局アンタじゃん?』

『アンタが―――に、しかも―――に、・・・・・・・・・された、なんて』

『同情買って、汚い目で見られて、腫れ物扱いになっちゃうんじゃないの?』

『口止めとか脅迫じゃなく、これって事実ですよねぇ、向日セ・ン・パ・イ?』



誰にも言わなかったのに。
そんなこと言われたからじゃない。
言ったところで迷惑がかかるだろう事は容易に想像できたから。
それなのに、どうして知られた?

見られていた?
聞かれていた?

違う。

あそこにはあいつら以外に誰もいなかった。
大体、もし本当に見ていたとしたら、自分を責めるのはおかしい。

「誰から・・・聞いた・・・・・・?」
「その態度が白々しいって言ってるんですよ」

鳳が岳人を突き飛ばした。
力の差は歴然で、岳人はそのまま重力に従い床にしりもちをついてしまった。

「いって!」
「あなたが何したか、全部準レギュラーから話は聞いているんですよ!」
「はぁっ!?」
「自分のしたことで相手がどれほど傷ついたか、考えもできないんですか!?」
「何でそうなるんだよ!つーか何言ってんだよ!」
「あなたこそ何言ってるんですか!自分の後輩をあんな目にあわせておいてよくも・・・・・・」
「もうやめや、鳳」

どんどんヒートアップしていく鳳を忍足が制した。
それが岳人を気遣っているものではないということはさすがにわかる。
忍足の目は相変わらず岳人を責めるような目だったから。

「もう、こんな奴に何言ったかて無駄や」



そんなこと、言われたくなかった。
忍足がまさか、そんなことを言うなんて。
いや、心のどこかで言われるかもと思っていたのかもしれない。

それでも、辛い言葉に変わりはない。



「・・・・・・ねぇ、忍足も長太郎もうるさいんだけど」

滝が妙に抑揚のない声で口を挟んだ。
























天使は、すべてから見捨てられたのか?
















コメント

冒頭の隠してあるように思えるセリフはネタバレ部屋に行けば大体想像つくかも。
言葉責めは宍戸、手を出すのはそれ以外ってとこでしょうか。

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