何があったのだろう








仲間からの残酷な言葉と視線

それだけで天使が堕ちる準備は整う





















「・・・・・・オレのことかよ、それ・・・・・・?」

どういうことだ、という目で岳人は跡部を見た。
跡部は嘲笑を浮かべて岳人を見ていたが、すぐに岳人から視線を外した。

「さっさとコート行くぞ」

跡部の一言が悪魔の言葉に聞こえる。
どうして何も言い返さない?



こんなの、イジメみたいじゃないか。



ふと、部室を見回す。
自分に向けられているのはほとんどが冷たい視線だった。



宍戸はずっと睨みつけてくる。
―――昨日まで普通に笑いあっていたのに。

鳳は汚いものでも見るかのような視線を送る。
―――そんな目で見られる覚えなんてない。

ジローは眠そうだからわからない。
―――これはいつものこと。

日吉は我関せずとばかりに無視。
―――これもいつものこと。

滝は今までの会話が聞こえていなかったかのようにシューズの紐を直している。
―――彼も、マイペースだから。

樺地はいつもと同じように見えてわずかに非難するような目。
―――分かるぐらいだから、わずかに、ではなく相当非難しているのか。

跡部は忍足と何か言葉を交わした後、とても残酷な笑みを向けた。
―――猛獣が、獲物をみつけたような目だ。

忍足は今までに見たことがないようなきつい目だった。
―――嫌ってる、なんて優しいものじゃない。



何故?
自分が何をした?
『嫌われる』を通り越している。



「・・・なぁ」

忍足の声が岳人の思考を現実に戻した。

「自分が何したか、自覚ない訳ないやろ。お前がダブルスのパートナーなんて、ホンマ・・・・・・
反吐が出るわ」















羽を抜かれる感覚を、天使は初めて知った









とても、とても―――恐ろしくて冷たい感覚だった





















コメント

一番酷いことをするのは多分跡部と忍足。
信頼していた人、好きだった人に裏切られるのはとても怖い。

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