絶対幸福論49.5話

vestige−消える記憶と消えない檻−





※絶対幸福論番外?です。
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幸福論49.5話を探していたという方のみ、レッツスクロール。






























「もっと奥まで咥えなさいよ」
「ん…ぐぅ…」

イスに腰掛ける紅印の左手が目の前に膝立ちで口淫を強制させられている御柳の髪を掴んだ。
口内で乱暴に暴れ回る紅印のペニスに御柳は苦しげな呻き声を上げて上目遣いで彼を見る。
紅印はわずかに右手を動かし、優しく尋ねた。

「できないの?」
「んん゛っ!?」

直腸深くに粘液に塗れた何かが入って来る。
尖った何か――トゲのある何かが自分の粘膜を傷つける。
紅印が右手でそれを中へと押し進めているのだと御柳は理解していた。
イタイ。
目尻にたまった涙が堪えきれずに零れた。

「ふふっ、答えなさいな。イケナイ子ね」

口淫を強制しているのだから答える事なんてできっこない。
紅印はそれを知りつつ右手をわずかに動かす。
その度にトゲが御柳の直腸を傷つける。
痛くて御柳は身を捩った。
だが両腕は背中できつく縛られていて、髪を掴む紅印の左手を払うこともできない。
抗う術がなかった。

「暴れちゃダメよ、じゃじゃ馬サン。そんな子にはお仕置しちゃうわ」

今までよりももっと深く、体内フカクにトゲのある何かが捩じ込まれた。
トゲの一つが前立腺を傷つける。
体験したことのない痛み。

「あ゛あ゛ぁっ!?」

傷ツイテ、イタイ。
中ヲ擦ラレテ、気持チイイ。
オカシクナル。

イケないように戒められたペニスがビクンと震えた。

「あ゛っ…ァ…」
「紅印」

紅印のペニスを咥えさせられたまま痛みと快楽に苦しむ御柳の背後から綾が現れた。
その目は御柳を蔑み、笑っている。
全裸で男のペニスを咥えて、痛みと快楽に悶えて。
そんな人間を蔑まない者なんていやしない。
御柳にそんな行為を強いているのは自分達だが、それに対する罪悪感を彼は持ち合わせていなかった。
綾に気づいて微笑む紅印も、罪悪感などという言葉とは無縁だ。

「あら、綾様」
「この価値のない玩具がそんなに気に入ったかい?」

腹につく程に反り返りヒクつく御柳のペニスを綾の足が軽く蹴った。
そんなことにすら反応してしまう身体。
御柳はこんなことをする綾たちに対する恐怖、与えられる苦痛と恥辱、抗えない自分の無力感、その全てにボロボロと涙を流して紅印のペニスを咥えたまま首をわずかに振る。
止めて欲しい。
そんなことをされたら、自分はもっと変になってしまう。

もう御柳はこうなる前のことをほとんど覚えていなかった。
覚えているのは『自分は桃食と決闘して負けた身の程知らずの虫けらのような存在で、綾の言うまま、彼に従う者のために奉仕することでその存在を許されている』と言うことだけだ。
覚えている、と言うよりも思い込まされたといったほうが正しいのかもしれない。

綾は桃食と御柳を決闘させた後に御柳からAEUに関するほとんどの記憶を消した。
あとは絶対的な恐怖で彼を支配した。
鎖で繋ぎ、少しでも逆らえば瀕死になるまで暴行を加え、その痛みを残したまま傷を無くし、また暴行を繰り返した。
それでも反抗する時は桃食に能力を使わせ、犯した。
女にそんなことをされる屈辱から立ち直らぬうちにまた暴行、そして言葉での暴力。
どれだけ反抗的な態度をとっても決して自分が優位に立つことなんてない。
それを悟っている御柳が恐怖に怯えておとなしくなるのもすぐだった。



「どうしたんだい、芭唐?気持ちよさそうに反応しているのに触られるのは嫌なのか?」
「無駄ですよ、綾様。この子は、アタシからの質問にも答えないんですもの」

紅印は御柳の口からペニスを引き抜き、白濁した精液を彼の顔にぶちまけた。

「やぁっ!」

紅印に髪を掴まれた状態では逃げることもできない。
目に、口に入るそれを御柳は拭うことすら許されなかった。
咳き込み、目を閉じる御柳のペニスを綾は今度は少し力を入れて蹴る。

「ひぃっ!」
「そうなのか?芭唐は紅印からの質問に答えないぐらいに反抗的な態度を取るのか……」
「ち、違っ…あ、あれはっ、喋らせてもらえなかっ……」
「言い訳?」

みなまで聞かずに綾の爪先が御柳のペニスの先端を強く押した。
はち切れそうなそれを刺激されることに御柳は苦しがる。
そうすることでまた綾たちを興奮させると知りつつ、そうするしか術がない。

「痛いっ…痛いぃっ!」
「まだ反抗的な態度をとったらどうなるか、身に染みていないようだな」

クスクスと笑う綾の声。
御柳は今までされた恐怖が一気に甦った。
浅い呼吸を繰り返して弱々しく首を振る。

「いっ、痛いのは…いやだぁっ…」
「痛くなければ仕置にはならない。お前の中に入っているイバラを、もう一本増やしてやろうか?」

御柳の中に入れられていたのはイバラだった。
植物を操れるはずの能力は桃食に敗れた時に魁が封じてしまっている。
自分の力で何とかしようともがいてはそれを思い出し非力さを思い知らされる。
能力さえ使えれば、こんなイバラ1本に苛まれることもないのに―――!

「りょ、綾様っ……」
「虫けら以下の存在が僕に縋れると思っているのか?それともまた助けを求めてみるか?牛尾御門と屑桐無涯に」

弾かれたように御柳は顔を上げた。
牛尾と屑桐。
御柳の中に残る、わずかな記憶。

そうだ、彼等なら・・・彼等なら、自分を助けに来てくれるかもしれない・・・
唯一、自分に優しくしてくれた人たち・・・
だけど―――

そんな御柳を綾は嘲笑う。
助けなんてこないよ、と。
そしてそれは御柳もわかっていた。

なにしろ、彼等は御柳が差し伸べた手を取りもしなかったのだから。

それなのに、まだ甘い幻想を信じてしまう。
幻想を、信じたかった。

「可哀想な芭唐。見捨てられて、泣きながら誰かに縋って、プライドも投げ出して、ようやく生かされて。そうまでして生きることに一体どんなメリットがある?いっそ死んでみるかい?楽に死ねるとは思わないけれど」
「ゃ…だ……ァッ…」

御柳は綾の言葉をきっちりとは理解できていない。
ただ、言われているのは怖いことだと言うのはわかる。

死ぬ時は綾に今よりもっとイタイコトをたくさんされて、誰にも助けてもらえずにこの世から消える。
想像なんてしたくもない。
だってとても怖いから。

「ごめんなさいっ…ごめんなさい…」

だから、そんなことを言われたら泣いて謝る以外に方法なんてない。

「ねぇ、芭唐ちゃん。『ごめんで済めば警察はいらない』って言葉知ってる?」

紅印が御柳の身体を引き寄せ、彼の耳朶を甘噛みした。
びくっと身を竦ませて御柳はわずかに首を振る。
知っていたとしてもその意味を想像なんてしたくもない。
何をされるか、分かってしまうから。
紅印の笑みが深くなる。

「そう。それじゃあ、教えてあげる。謝るだけで決着がつくのなら世の中に悪者を捕まえる人なんていらないの」
「あ゛ぐっ!」

イバラが体内からゆっくりと引き抜かれる。
紅印は真っ直ぐに引き抜かず、わずかにイバラを回して引き抜こうとする。
膝が崩れそうになるが、腰に回された紅印のもう片方の手と綾の冷たい視線がそれを許さない。

「芭唐ちゃんが謝ったからってそんなことで許してたらあなたはますます調子ずくから、アタシ達がちゃんとお仕置しないといけないの。分かったかしら?」

紅印が一気にイバラを引き抜いた。
御柳は紅印の言葉を理解出来なかった。
思考能力が大幅に低下していた上に激痛に耐え兼ねて失神してしまったのだ。
紅印の肩にもたれるようにして気を失った御柳を、二人は笑った。

「いじめすぎてるんじゃないか、紅印?」

綾は自分のしたことを棚にあげてくすくすと笑う。
こんな行為を始めたのは間違いなく綾の方が先なのに。
一番酷いことを平気でするのは綾なのに。

「芭唐はすぐに気絶してしまう。もっと大切に扱ってあげないと……何をしても従順に従った、いたぶり甲斐のある瀬唯とは違うのだから……」

そしてどれだけ酷いことをしようとも彼には罪悪感なんてない。
ただ御柳を比較するだけだ。
これ以上に酷く甚振った妹と比較し、御柳の脆さを笑う。

彼は乱暴に御柳の背を蹴った。
御柳は目覚め、激しく咳き込む。
綾はそれを笑うだけだった。

「起きたか?」
「ぅ…あ…」

綾と紅印の姿を認めると御柳は蒼白になって震え出した。
モウイヤダ。
タスケテ―――!


「芭唐、お前の価値はなんだ?」
「ひっ……りょ、綾様や…紅印様の……ご、ご命令にっ、したっ、従うだけのっ…!」
「分かっていないようだな」

血が滴り落ちる御柳のアナルに綾は無造作に指を二本入れた。
痛みに御柳は悲鳴をあげて紅印に身体を預けた。

「お前に価値なんてない」
「ひぐぅっ!やっ、やだぁっ!いたあ゛ぁっ!」
「お前を従わせ、奉仕させるのはお前の価値のなさを哀れんでやっているだけだ。勘違いをするな。自分の頭の悪さを詫びろ」

感情のない声でそう言って彼は傷ついた御柳の前立腺に爪を立てた。
御柳はとても言葉を発せられるような状態ではない。

「はっ…あ゛…ぅ゛…」

呻くように絞り出される声を聞いた紅印は御柳を哀れに思ったのかその背を撫で、両腕の戒めを外してやった。
その腕を自分の背に回してやると御柳は怖々としがみついてきた。
確実に反抗的な態度はなくなりつつある。

「う…うぅ……」
「ほら、ちゃんと謝らないとまた痛いことされちゃうわよ」
「ごめっ…なさ…っあぐ!」

御柳の謝罪を待つことなく指が一本増やされた。
綾は右手でそうして御柳を責め、左手は御柳のペニスを掴んで緩急をつけて扱く。
苦しさと快楽に翻弄される御柳の口からはもう意味を成さない声しか聞こえなかった。

「謝る気がないのかしら」

紅印の言葉を否定するように御柳は首を振る。
だが、許されないと言うことは薄々感じているようだ。

「……いじめるのも飽きたな」

綾が御柳の中から指を抜いた。
血に塗れたそれを御柳の口元に持っていく。
無言で舐めろと命令するようなその態度に御柳はおとなしく従った。
自らの腸液と血に塗れた指におずおずと舌を這わせ、人さし指の先端から綺麗にしていく。

「芭唐ちゃん、そのまま舐めてなさい」

紅印が御柳の腰をわずかに浮かせた。
一瞬、御柳は怯えた目を紅印に向けたが、すぐに綾に向き直った。

「痛みはそのまま、傷は無くなる」

綾が御柳の体内の傷を消した。
だが、まだジクジクとした痛みが残っている。

「……紅印…様……」

意見することは許されるだろうか。

「ごめん…なさい……悪いこと、しねーから……ゆ、許して……優しく…シて……ください……」
「……随分と紅印に懐くんだな」
「んくっ…」

綾の指が喉奥まで差し込まれた。
嘔吐感を覚え苦しげに眉を潜めるが綾は更に奥まで指を進める。
その状態で引っ掻き回されてはどうしようもない。

「う゛…え゛っ……」

今にも吐きそうな御柳だが、綾の態度からそれすら許されないことを知っている。

「ちゃんと舌を使え」
「あらあら、綾様の御機嫌を損ねちゃうような子に優しくするのは良くないわねぇ」

紅印が乱暴に御柳のアナルに自身のペニスを突き立てた。
激痛が御柳を襲う。
叫び声をあげそうになった時、彼は思わず綾の指に歯を立ててしまった。
綾は顔をしかめて指を引き抜く。

「優しくしてやる必要はない。徹底的にいたぶってやれ」
「はぁい」
「やぁうっ!」

中に紅印のペニスを受け入れたまま体勢を変えられる。
紅印に抱き付ける体勢からもたれかかる体勢へと。
アナルの周辺が引きつれる。
大きく足を開かされ、勃ち上がっているペニスが晒される。
一滴も精液を零せないようにきつく戒められているそれは何度も擦られたことで赤くなっていた。
確かにこの状態でペニスを擦られれば快楽よりも痛みを感じるだろう。

「綾様っ!やめっ…た、助け…っ!」
「だめよ、こっちに集中なさい」
「ひぃあっ!?」

紅印のペニスは口で咥えるのも辛いぐらいに大きいのに。
そんなものが本来性交には使われない狭い排泄器官を乱暴に掻き回されて!

「いたいっ、いたあぁっ!抜いてっ、動かないでぇっ!」
「そう言ってるくせに、アタシを咥えこんで離さないじゃない。ウソツキさん」
「あーっ、何してるノっ!?」

高い声が聞こえた。
桃食がこの様子を見て御柳の前に現れたのだ。
御柳はますます怯えて、御柳の脚を開き揺さぶる紅印の手に自分の手を重ねる。
助けて、という意思表示か。

「た、たおっ、桃食様っ…」
「哇、御柳、痛そーネ」

勃ち上がっている御柳のペニスを弾いて桃食は笑った。
御柳は余りの恐怖に暴れることもせず涙をボロボロと流して綾と紅印にさっと視線を走らせる。
綾は御柳の手の甲を優しく撫でると桃食に優しく言った。

「痛そうだろう?舐めてあげたら痛みも引くんじゃないか?」
「っ…!?」
「うんっ!えへへっ、御柳のおっきいから、ちゃんと舐めれるか心配ヨ」
「やっ……いやだぁっ!やめっ…やめろォッ!」

また桃食に犯されるのか。
自分と大して年の変わらぬ少女に。
御柳はそれが怖くて、屈辱的で。

「泣き叫んで暴れても無駄だよ、芭唐。最初に僕達に楯突かなければまだ望みもあったろうけどね」

綾は涙で濡れた御柳の目の上に手をやった。

「おとなしくしてもらおうか。僕らに向かって泣き叫んで抵抗するだけの気力を無くしてやろう」

バチっと音がして、途端に御柳がおとなしくなった。
桃食が御柳のペニスをぺろりと舐めると切なげな声を上げて啜り泣いた。
きっととても怖いに違いない。
だが、と綾は笑う。
抵抗するだけの気力を無くしたにもかかわらず、御柳の両手は桃食の髪を掴んで離さない。
その手を離せば桃食が顔を上げて口淫を止めることだってできるのに。

(詰まるところはスキモノ、か)

案外と可愛いところもあるものだ。
だが、それを知ったところで別段どうしようとは思わない。
利用価値には結び付かないから。
もっとも、こうなった姿を犬飼冥や猿野天国に見せつけたらどんな反応をするか、少しは興味があるが。

(さて…紅印が気に入っているからここまで正気でいさせたが、そろそろ使えるようにすべきかな…)

綾は残酷な笑みを浮かべて優しく御柳の髪を撫でた。
玩具は、自分が楽しむためのもの。
この状態でも楽しいけれど、もっと楽しくしてやろう。

「欲しかったら欲しいと言ってごらん。そうすればこれ以上怖いことはしないよ」
(正確には怖いことだけではなく、楽しいことも悲しいことも何も感じない人形になってもらうのだけれどね)

綾の思惑を御柳が知る術はなかった。
もう怖いことを感じなければ何でも良い。
安っぽいプライドなんて捨てれば良い。
彼らに対する憎しみなんて持っていたってどうにもならない。

「欲…しい……」

それだけ呟くのが精一杯だった。
綾は御柳のペニスを戒めていた紐を解いた。



「イったと同時に記憶を無くせ。『牛尾御門と屑桐無涯に助けを求め、叶わなかったこと以外のすべて』を…」






『冥』

『信二』

『猿野』

『瀬唯』

『久芒さん』

『みんな』




誰?

知らない



話したことがあったっけ

そんな人達、会ったこともない



だってオレがもってる記憶は『牛尾さんと屑桐さんが助けてくれなかった』ことだけ。

どうして助けを求めたのかもしらない

でも



それがオレの『記憶』なら、それはオレの『真実』だよな―――?






あとがき

眠いです。
もうなんか、こんなん書いてる自分の精神状態がやばいです。
御柳受、フィーバーフィーバー。
桃食と紅印、魁は名前だけが出てきましたが、彼らの能力はまだお披露目前。
でも、ちゃんと3人が能力を使った形跡があります。
紅印の能力が一番わかりづらいな、この書き方。桃食もわかりづらいけど。
魁は完全に引っ掛けです。彼の能力は「封じること」ではありません。
んでは、全然関わりのない50話へと続くー。(続きじゃないけど)